【生徒の挨拶に変化!】相手の反応でアプローチを変えると効果的

- 行動するときは、まず目的を意識する
- それまでのこだわりを捨てる
- 人は、自分に関係することには、関心を示す
毎朝、校門前で生徒に挨拶をしていて、よく考えることがあります。
入学式後の初々しい1年生の時は、「おはようございます!」と元気のいい挨拶が返ってきます。しかし、中学校での生活が長くなるにつれ、挨拶の反応が徐々に鈍くなってくるのです。
そこで今回は、挨拶を返してくれる3つのバリエーションについて紹介します。
私の反省です。以前は、あまりにそっけない態度の生徒を止めて、「ちょっと待ちなさい。挨拶をされたら、返すくらいはしなさい!」と言ってしまうこともありました。
そんな日は、『はぁ…。朝から語気を強めてしまった…。』と肩を落としていました…。
挨拶について指導を繰り返しても、なかなか改善はされず、どうしたものか…と悩んでいると、その様子を見た同僚の先生が、「そもそも、何のために挨拶をしているのですか?」と問いかけられました。
そこで、改めて挨拶の目的について考えてみると、以下の2つが挙げられました。
挨拶の目的
①生徒とのコミュニケーション
挨拶を通して、生徒と関係を築き、少しでも距離を縮めたいという思い。
②生徒のその日の状態の観察
登校時の生徒の様子、特に表情。また、制服の汚れ(乱れ)がないか、声の大きさに元気はあるかなどを観察し、不安を抱えてないかなどの様子を見ます。
上記の目的を考えると、相手が挨拶をしないことに対して、不満を抱くのは少し違うのかもしれません。
しかし、教育現場にいる者として、社会のマナーとして挨拶くらいはできる大人になってもらいたいと思っています。
挨拶を返すことができない生徒を観察してみると、関係が築けている先生にしか挨拶を返さない(できない)という特徴があるのです。
そこで、さまざまな方法を試してみました。以下の3つは、特に効果を実感したものです。
挨拶の3つの工夫
①相手の名前を言ってから、挨拶をする
「〇〇さん、おはようございます!」と名前を呼び、挨拶をするだけです。
相手は自分個人に挨拶をされている認識になり、高い割合で相手も挨拶を返してくれるようになります。
それに加えて、この方法を実践すると、積極的に生徒名を覚えようとするメリットもあります。
自分が授業に出ていない学年の生徒の場合は、「おはようございます。名前を覚えたいので、教えてもらってもいいかな?」と声をかけ名前を教えてもらいます。(登下校時、名前札を付けていないため)
そうすることで、その生徒とコミュニケーションが図れ、距離を縮めることにもつながります。
②学校近くの信号機がある場所に立ち、そこで挨拶(運動)をする
学校周辺では、登校する生徒が集団になるため、挨拶をしていても、一斉に目の前を大勢が通過します。そのため、一人一人名前を呼びたくても間に合いません。
そこで、生徒と話す時間をつくり出し、関わりを深めたい場合は、学校近くの信号機がある横断歩道に立ちます。そして、信号が赤になり、横断歩道前で生徒が止まっているときに、何気ない雑談をするのです。生徒は、信号待ちの暇つぶしの時間なので、何気ない会話にも応じてくれやすいものです。
③生徒の変化に気づき、伝える
例えば、髪を切ったり、制服の衣替えをしたりした場合は、その変化について声かけをします。また、部活動の試合後は、その結果についても「◯位入賞おめでとう!がんばったね!」や「この前の試合惜しかったね。次また頑張ろう!」など、一言声をかけます。この一言だけでも、生徒は自分のことを気にかけてもらっていると感じ、関係性の構築につながるのです。
まとめ
挨拶の目的を意識し、アプローチを変えたことで、それまで校内では話さなかった生徒とも、関係が築けるようになりました。
その結果、挨拶の反応も格段に向上したように感じます。
現状が上手くいっていない場合は、少しの工夫を加えてみると、案外現状を打開できるのかもしれません。